
社会人になってから無性に見たくなったアニメが「アルプスの少女ハイジ」である。主人公のハイジは涙もろく感情むき出しに生きているように見える。
実は、このピュアな感情こそ最大のエネルギーを持っており、私たちの人生を豊かにする為の大切な要素なのだ。
ということで今回は「ハイジの名場面」を題材に「感情むき出しのエネルギーこそ人生を豊かにする!」というテーマで考察していく。
感情むき出しのエネルギーに人は感動し涙を流す

仕事をするようになってから見たハイジは、幼少の頃に見たそれとは全く違う物語に思えた。まず、一般的にハイジとはどんな子供なのかを考えてみたい。
⚫いつもニコニコ笑顔
⚫明るくピュア、ひたむきで真っ直ぐな性格
⚫天真爛漫、無邪気で可愛い少女
このあたりは、そう見方にはならないかと思う。また、このアニメは、ハイジの家庭環境や感情に注目してみるとたくさんの学びが得られる。
ご存知の方も多いと思うが、ハイジの両親は彼女がもの覚えがつく前に他界している。ゆえに、5歳まで叔母のデーテに育てられることになる。
大人になった今ハイジを見ると、子供の頃持っていた純粋無垢なエネルギーが甦る気がするのだ。
例えば、悲しいときは思いっきり声を出し涙を流して泣く。嬉しいときは高く跳び跳ねてありのまま喜びを表現する。怒った時は顔を真っ赤にして、膨れっ面で応戦する。これらはものすごく感情表現が豊かで分かりやすいのだ。
抱いている感情をありのままに表現するのは、長い人生を考えたときとても大切な事のように思う。なぜなら、自分の未来の可能性に制限をかけることがないからだ。
「こうしたいと思ったからやる」それ以上でもそれ以下でもないが、やりたいことをやれる人生は間違いなく幸せだ。
逆に理屈で物事を考える人ほど、数字や理論を大事にする傾向にあるが、机上で答えが出せれば誰も苦労はしない。私たち人間は感情の生き物と呼ばれている、つまり理屈で動くことはないのだ。
そうハイジの生き方は、心と体の状態が一致していてまったくブレがない。
感情豊かに生きることがエネルギーの源になる~ハイジの名場面に学ぶ~

ここで私の感情が爆発し涙が止まらなかった、とある名場面を紹介しよう。
ある時、ハイジは友達であるペーターのおばあさんから自宅に招かれることになる。初めておばあさんと出会った日、ハイジはアルプスの山々の景色や美しさをおばあさんに熱く語る。
しかし、感情豊かに伝えているはずなのに、なぜだかシックリとこない。おばあさんには何一つ伝わっていない気がしたのだ。
やがてハイジのその様子に気づいたのか、おばあさんはこう言った。『私にはね見えないんだよ、ハイジ』。そのことを耳にしたハイジは一瞬スッと黙りこんだかと思いきや、突然感情を爆発させ大声で泣き出してしまうのだ。
ハイジは、目の前にいたおばあさんが目が見えないという苦悩や悲しみを自分のことのように受け止めてしまった。そして、共感した時に涙がとまらなくなってしまったのだ。
両親を幼いときに亡くし、恵まれない環境の中で育ったハイジだからこそ「どうすれば、目の前の人を理解できるのか?」という点を、感覚的に学んでいったのではないだろうか。
まとめ

私たちは大人になっていくとき、同時に感情を内に閉じ込めたりして表に出さなくなっていく。
それはなぜだろうか。周囲の空気を読むためなのか。他の人の迷惑にならないようにするためなのか。それとも教師に怒られないようにするためなのか。はたまた、会社からクビにならないようにするためなのか。
筆者は過去の自分を振り返ったとき、心と体の状態が分離していたときほど、無機質、無気力になっていったことを思い出す。
しかしながら、私たちは本来エネルギーの塊としてこの世に生まれてきたのだ。生まれたきたばかりの赤ちゃんはどうだ、生きる為に必死で感情を爆発させお母さんの気を引こうとしているではないか。
思えば、私が起業しノマドワーカーとして自立するまでの時期に関わってくださった方々は、皆自分の感情に正直に本音で生きている人たちだった。やはり、感情豊かに生きることで自分のエネルギーは健全に活かされるように思う。